マーケティングの話

【カルビーの恩返し】このPRがうますぎる、みんなマネしろ

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こんにちは、きくちはらです。

このブログは、数字の苦手な経営者さんに話題のニュースを基に、会計的視点、マーケティング的視点、マネジメント的視点などから、あなたのビジネスのヒントになる情報をお届けしています。

「カルビーの恩返し」がうますぎる

僕はこのブログを通じて、主に中小企業の経営者さんに向けて「値上げをしろ」とか、「競合の逆を行け」といった話を散々してきました。そんな中、今朝、あまりにもうますぎるPRを目の当たりにしてあごが外れました(ウソです)。それが「カルビーの恩返し」と題したコチラのニュースです。

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カルビーの恩返し 「危機時に励まし」ポテチ増量

4/4(水) 18:56配信

 去年、ポテトチップスの販売中止が相次いだことへのおわびの増量です。

カルビーは9日から順次、ポテトチップスなど23の商品の内容量を期間限定で10%から25%増やすと発表しました。おととし、北海道を襲った台風の影響で、去年は極端なじゃがいも不足となり、33の商品の販売を一時中止するなどしましたが、今シーズンの収穫量は平年を上回ったということです。カルビーは「去年は多大な迷惑をお掛けしました。激励の言葉などに恩返ししたい」としています。

一石何鳥?のPR

そもそも、カルビーのポテトチップスは「ステルス値上げ」とか、「#日本のくいもん小さくなってませんか」などと言われるように、競合と同調する形で「価格据え置きの減量戦略」をとってきました。中身減量、空気増量、パンパン感だけはそのままの実質値上げですね。
ところが食品業界でその傾向が続いている中、方針を一転したかのように「増量」キャンペーンに転じました。競合の逆を行く戦略です。さらにニクイのがあくまで「期間限定」であること。消費者は数量限定とか○○〆切といった限定性についつい惹かれますからね。
拡散しやすそうなネーミングタイトルに「カルビーの恩返し」とあるように、今回のキャンペーンは「お詫び」というスタンスをとっている点も見逃せない。あくまで僕の見方だけど、「競合の逆を行く」ことへの「いいわけ」として去年の販売中止を利用しているように思う。いわばピンチをチャンスに変える戦略だ。本音は「よ~し、奴らは相変わらず値上げ路線に走ってるな。ここらでいっちょ増量すれば、俺達だけは良い人に映るだろうな。抜け駆けでイメージアップしたろ。グヘヘヘ」なんだけど、「お詫び」スタンスをとることで本音を悟られることなく、消費者に寄り添う事ができる。「やさしいカルビーさん」を最大限演出できるのだ。そしやって良いイメージと販売数を増やし、約束の期間が終われば、良いイメージのまま「ステルス値上げ」に戻るというスンポーだ。

正攻法だけでは戦争には勝てない

好き勝手言ったけど、僕はカルビーさんをけなしているんじゃないよ、むしろその逆。今回のキャンペーンがあまりにもうまくできてるので「一本取られた」という感じ(ホント)。どの業界にも「セオリー」があると思うけど、商売はある意味戦争なので、セオリー通りのやり方では相手を出し抜く事はできない。時には意表を突くやり方、時には腹黒い戦略、時にはセオリーから逸脱した計画が必要なのだ。もちろん毎回それをやってたらさすがに通用しなくなるから、いざという時の「奥の手」だね。

さてあなたは、カルビーさんのような「戦略思考」をもって仕事をしているだろうか?いつもの仕事をいつも通り繰り返すだけになってしまっていなだろうか?オセロの角を取るためには何をすればよいだろうか?

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アクシュ( ´ー`)⊃⊂(´ー` )アクシュ

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