こんにちは、きくちはらです。
このブログは、数字の苦手な経営者さんに話題のニュースを基に、会計的視点、マーケティング的視点、マネジメント的視点などから、あなたのビジネスのヒントになる情報をお届けしています。
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シンプルな在庫管理
あなたは現在、在庫管理をどのように行っていますか?バブル景気の時などは、あればあるほど売れた時代なので、少々ずさんな在庫管理でも通用したかもしれません。しかし、今は違います。販売と仕入れのタイミングを間違えると、過剰在庫を抱えることになります。食品のように賞味期限の決まっている商品は特に注意が必要です。逆に過剰在庫を避けようと神経質になりすぎると、今度は販売機会ロスにつながります。
まずは、過剰在庫にもならず、機会ロスも防げる理想的な在庫数の目安を決めましょう。
・この目安をAとします。
・次に、現在の在庫数をBとします。
・A-Bが発注数になります。
仮にAが30で、Bが15の場合、発注数は15となります。ただし、一回の発注ロット(最低発注単位)が決まっている場合もあるでしょう。発注ロットが10の場合は、10にするのか20にするのかはルールを決める必要があります。
単品ごとの利益を計算しよう
単純にA-B=Cを繰り返す前に、商品単品ごとにどのくらい利益を生み出しているのかを把握しておく必要があります。売上ではないですよ、利益です。商品によって利益率が違うので、売上や販売数で判断すると非常に危険です。僕はかつて、ある商品でこんな間違いをしていました。その商品は数がたくさん売れる商品でした。売れるんだから陳列スペースを広げよう、陳列スペースが広がれば当然在庫数も増やそうということになります。しかし、ある時「この商品はいったいどのくらいの利益をうみだしているんだろう」と疑問に思い、計算してみるとなんと利益全体の1%しかありませんでした。1%しか利益貢献度がない商品のために、売り場の30%をその商品が占めていたのです。
その日以来、販売数の多い商品はあくまでも「集客のための商品」と割り切りました。その商品で集客して、本当に買ってもらいたい商品、つまり利益貢献できる商品の購入につなげるのです。この商品は集客商品なのか、利益商品なのか、それを把握するためには単品ごとの利益を計算しなければいけません。
・商品一個当たりの利益はいくらか計算する
・その商品が一か月に何個売れたか算出する
・利益×個数=一か月に稼ぎ出す利益
利益貢献度に応じてランク分けしよう
商品ごとに販売数と利益を算出したら、ランク分けをしてみましょう。
1軍…販売数多くて、利益も多い
2軍…販売数は多くないが、利益はそこそこある
3軍…販売数は多いが、利益は少ない
4軍…販売数も、利益も少ない
1軍は在庫の優先度が高く、品切れを起こしてはいけない商品です。1軍商品は並べたそばから売れていくので、仕入れ→陳列→販売のサイクルが高速で回転します。利益貢献度が高いわけですから、最悪1軍商品をグルグル回すだけでも十分な利益が稼げます。他に替えが効かないクリーンナップを打つような商品です。
2-3軍商品はあるに越したことはないが、なくても大丈夫な商品です。他にも交代要員がいる7番8番バッターといったところでしょうか。品切れを起こしても大きな影響はないので、場合によっては「来月になったら仕入れよう」でもいいでしょう。
4軍商品は、売れない上に利益貢献度も低い(場合によっては赤字)商品なので、クビにして新商品への切り替えも検討すべき商品です。
一目でランクが分かる表を作ろう
こうしてできあがった在庫表がコチラです。1軍商品は大きく表示、以降表示が小さくなり、重要度が見た目でわかるようになっています。1軍商品が100回転くらいするとしたら、2軍は30回転、3軍は10回転、4軍は0.5回転。こんなイメージです。計算してみるとわかりますが、商品全体のわずか2割の商品が、利益全体の8割に貢献しているような「80:20の法則」現象が本当にあるので、このくらい極端な違いになります。
あなたにとって参考になれば幸いです。
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