マーケティングの話

カット料金「1万2000円」でも若い男子が殺到する美容院の秘密

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こんにちは、きくちはらです。

このブログは、数字の苦手な経営者さんに話題のニュースを基に、会計的視点、マーケティング的視点、マネジメント的視点などから、あなたのビジネスのヒントになる情報をお届けしています。

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あなたの若い頃の夢は?

ちょっと思い出してほしいのですが、あなたは、10代~20代のころ、どんなことに情熱を燃やしていましたか?どんな夢がありましたか?

どうですか?思い出せましたか?

そんなあなたの夢や情熱を応援してくれる大人はいましたか?親ですか?学校の先生ですか?職場の上司ですか?あるいは人知れず情熱を抱え込んでいましたか?

きっとあなたは、自分の夢や情熱を応援してくれる人を「よき理解者」と考えたでしょう。他の人には言えないことも、よき理解者には言えた。相談もしたし、よき理解者からのアドバイスには耳を傾けた。あなたにとって特別な存在。「あの人に会いたい」企画で探偵ナイトスクープに依頼するレベル、そうですよね?

なんと今、「よき理解者」であることを売りにした美容院が若者に人気を集めているようです。

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カット料金「1万2000円」でも若い男子が殺到する美容院の秘密

「髪型」を売らないから集客できる

不況著しい美容業界で一人勝ちしている美容院がある。創業4年で原宿に5店舗を構え、4月末には大阪心斎橋に6店舗目をオープンした「オーシャントーキョー(OCEAN TOKYO)」だ。代表2人のカット料金は1万2000円。相場の約4倍にもかかわらず、全国から客が殺到する。しかも、メイン顧客は「消費に消極的」といわれている高校生、大学生と社会人1、2年目の若い男性。
なぜ、この美容院はそれだけの高価格でも、若者を惹きつけるのか?
『若手を動かせ』の著書もある、同店代表の中村トメ吉氏がその秘密を語る。

1万2000円で売るのは「髪型」ではない

あなたは、日本の美容院の平均カット料金はいくらかご存知ですか?

実は、全国の美容院の平均カット料金は3387円(厚生労働省調べ)。クーポンサイトの台頭で激しい値引き競争が繰り広げられ、日本のカット料金は先進国でも類を見ないほど低くなっています。

そんな中、僕たちの美容院は昨年、代表2人のカット料金を7000円から1万2000円まで引き上げました。

接客中の中村代表(筆者提供)

メイン顧客は可処分所得が低い学生と社会人1、2年目の若年層。加えて女性より客単価が低い男性客が9割以上なので、この価格改定は当初無謀だと言われました。

しかし、値上げ後も予約は常に数ヵ月待ちの状況が続いています。代表だけではなく、平均年齢23.8歳のメンバーたちも、他サロンの美容師の3倍から4倍の売り上げを上げています。

「なぜ、若い世代が高単価の美容院に殺到するのか」

最近、その理由を明かしてほしいという取材の依頼が多くなりました。噂を聞きつけた広告代理店や企業のマーケティング担当が、わざわざ美容院の予約を入れて、その秘訣を聞きに来てくれることもありますが、その答えは、たったひとつです。

それは、僕たちは「髪型」ではなく、スタッフの「経験と生き様」を売っているからです。

僕たちは、顧客が美容院で過ごす時間をめいっぱい使って、徹底的に彼らの悩みや夢に向き合っています。そして、その会話を通して「お客様の背中を押すこと」で、他の美容院と圧倒的に差別化してきました。

これは言いかえれば「オーシャンに行くと、心が動く。前向きになれる」という体験を顧客に提供していると言えます。

SNS世代が本当に手に入れたいもの

たったそれだけのことで、本当に若者が何度もリピートするのか? と思われるかもしれません。実際、電通の方にも、リクルートの方にもそう聞かれました。

けれども、これを不思議に思う人たちは、今の若者たちが育ってきた時代背景を理解できていません。

SNS世代と言われる今の10代後半から20代前半の若者たちは、生まれたときから「モノ」と「情報」にあふれた時代に育っています。

そんな彼らにとって、「モノ」や「情報」は、自腹を切ってまで手に入れたい価値ではありません。髪型もしかり、です。

では、そんな彼らが価値を感じるのはどんな瞬間か。それは、「自分の心が動かされた瞬間」です。

ですからオーシャンでは、「モノ」でも「情報」でもなく、お客様に対して「心が動く瞬間」を提供することを最も重要視しています。

「部活動や恋愛の悩みを相談することができた」
「誰にも言えなかった将来の夢について語ったら、心から応援してもらえた」
「入社したばかりの会社で感じた違和感について、一緒に真剣に考えてくれた」

お客様は、何度も店に足を運んでくれる理由をこのように語ってくれます。生身の人間同士のコミュニケーションそのものが、彼ら顧客にとっての価値になっていることがわかります。

意外と見落とされがちなポイントですが、就職前の若者が接する大人は、自分の両親や学校の先生、よくてもバイト先の先輩くらいです。そして、彼らが接する大人の多くは常識的な判断や安全な道を提示してきます。

そんな大人たちに対しては自分の夢を語れない若者たちも、信頼できる美容師には本音を語っていきます。

この関係性が築けると、来店動機が「髪が伸びたから切りに行く」ではなく「あの人にまた話を聞いてもらいたいから会いに行く」「背中を押してもらいたいから会いに行く」になります。

ここが、他店との圧倒的な差です。

なぜ「人の心を動かす接客」ができるのか

では平均年齢23.8歳の若い社員たちが、なぜ人の心を動かす接客ができるのでしょうか。

それは、ルールやマニュアルを一切作らず、若い社員たちが自分の言葉で顧客とコミュニケーションできているからです。

マニュアルを作らないということは、自ら考え、工夫して仕事に取り組む、やる気のある社員を育てなくてはなりません。

「若手にやる気を出させること」ーー、これが何より大変だと経営者の方の悩みをよく聞きますが、ここでも肝になるのは、「自分の心が動かされた瞬間」です。

「自分の心が動かされた瞬間」に価値を感じるのは、顧客に限った話ではありません。社員も同様です。

今の若い社員たちは、顧客同様、「モノ」でも「情報」でも動きませんが、自分の心が動かされた瞬間には、自ら動き自走する頼もしい仲間になります。

具体的に言うと、オーシャンでは社員たちが自ら宣言した志を、社員全員が共有し、応援する組織づくりをしています。

「君は、仕事を通してどんな志を実現したいの?」
「どんなふうに人の記憶に残りたいの?」

そう尋ねると、どんな若手も突然目を輝かせて、生き生きと語り始めます。

「志」を実現した社員のInstagram(筆者提供)

彼らが、自分が目指す将来像を語ることができるようになったらしめたものです。あとは、それを実現するために、何ができるか。一緒に「本気で」考えてあげればいいだけです。

上司や先輩から押し付けられた目標ではなく、自ら決めた目標や志に対しては、どんな人でも一生懸命になるものです。

僕はこれを「やらせる」よりも「やりたくさせる」教育と呼んでいます。これを意識するだけで、若手の成長速度は格段にアップします。

「若手を動かせる人」はビジネスでも成功する

若手を動かしたい、でもうまくいかない人たちが誤解していることがあります。それは、若手が何にモチベーション(動機)を持って動くかを勘違いしていることです。

・お金や評価だけでモチベーションをコントロールしようとする
・ルールやマニュアルで管理して統一化をはかろうとする
・会社の常識や社会的価値観を押し付けてそれに沿った行動をさせる

こういった指導法は、10年前まではそれなりに機能していたかもしれません。でも、今の若手を動かそうとしたいのであれば、間違っています。

若い世代が何をモチベーションにして動くのかを正しく理解していれば、顧客マーケティングも、社員教育もうまくいきます。

とくに、若手の扱いに悩んでいる人が多いこの時代だからこそ、若手の本音を理解し若手を動かせる人は組織でも重宝されます。まさに、「若手を動かせる人は、ビジネスでも成功する人」と言えるでしょう。

オーシャントーキョーは、現在、就職したい美容院ランキングで1位の企業です。就職の面接を受けるための整理券配布の日には、前日から徹夜組が原宿に列を作り、ニュースにもなるほどです。

人材不足が深刻な美容業界で、ここまで学生に選ばれるのは、若い社員たちの活躍が目立つからでしょう。実際、前の美容院で成果を上げることができなかった若手が、転職後に3倍、4倍の成果を出していくことはザラです。

プロジェクトを進める上でも、企業を経営する上でも、若手を動かせるかどうかは、その結果を左右します。

若者の情熱は「青い炎」である

普段は「おとなしい」「やる気を感じない」と言われる若手の顧客や社員たちが、熱い情熱を語り出す姿を見ていると、今の若者世代は決して冷めているわけでもしらけているわけでもないことに気づきます。

彼らは、単に情熱を見せる相手を選んでいるだけです。

もし、若手に対して「おとなしい」「やる気を感じない」と思うのであれば、それは、あなたがその情熱を引き出せていないだけです。

言い換えれば、あなたは、その情熱を見せる相手として選ばれていないというだけのことです。

まずは、「若手に、情熱はある」ことを前提にして、若手と接してみてください。自分の価値観を押し付けるのではなく、彼らの言葉に耳を傾けてみてください。

たとえて言うなら、若い世代の情熱は「青い炎」です。

Photo by iStock

30代以上の見た目にわかりやすく燃える「赤い炎」ではありませんが、実際にはより高い温度で燃えることができるポテンシャルを持っています。

ひとたびその情熱を引き出すことができたら、彼らほど戦力になってくれる存在はありません。

この静かに燃える「青い炎」の存在に気づいているかどうか、そしてその炎を大きく育てることができるかどうかが、これからのビジネスの勝敗を分けます。

若手に対する接し方を変え、彼らを動かすことができたら、あなた自身の仕事の速度や規模も飛躍的に伸びることでしょう。

引用元:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55501?page=3

腐った大人になっていないか?

なるほど。僕自身、経営者としてスタッフ(主におばちゃん)を抱えていますが、ついついご褒美(主にお金)だけでやる気にさせようとしていることに気付かされましたねー。まさに記事中にあるコレですね。

・お金や評価だけでモチベーションをコントロールしようとする
・ルールやマニュアルで管理して統一化をはかろうとする
・会社の常識や社会的価値観を押し付けてそれに沿った行動をさせる

「自分はいつまでも青春を過ごしている」つもりでも、記事を読んで改めて気付いた、知らず知らずのうちに「腐った大人」に近付いてしまっている(涙)

あなたのお客さんが来店する理由は?

僕は子供(7歳)と一緒にお風呂に入るんですが、今日あったことや、出来るようになったことを、一生懸命話してくれます。一日の内でちゃんと向き合って話せるのはお風呂の時間くらいなのです。「まぁ、よくしゃべるな」ってくらいしゃべります(笑)父親に聞いてほしいんでしょうね。褒めてもらいたいんでしょうね。話してくれなくなったら嫌なので、僕も一生懸命リアクションします。なので、子供にとってお風呂の時間は「体を洗う時間」ではなく「父親とおしゃべりをする時間」なのです。

オーシャンのお客さんは、「髪が伸びたから切りに行く」ではなく「あの人にまた話を聞いてもらいたいから会いに行く」「背中を押してもらいたいから会いに行く」。それが、他店との圧倒的な差になっている。

では、あなたのお客さんがあなたのお店に来店する理由は何ですか?あなたの会社に注文する理由はなんですか?「〇〇を買う為ではなく、あなたに会いたいから」とかだったら最高ですね。でも逆に、「安いから」とか、「近いから」とかだったらどうします?メッチャへこみますよね?もっと安い所、もっと近い所ができたら、そっちに行っちゃうわけですから。でもこれ大事なことなので、アンケートやインタビューで明確にしといたほうが良いですよ。そうすれば、お客さんにとってのあなたのポジションがどんなもんなのかが分かります。おぉ~怖。

 

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