こんにちは、きくちはらです。
このブログは、数字の苦手な経営者さんに話題のニュースを基に、会計的視点、マーケティング的視点、マネジメント的視点などから、あなたのビジネスのヒントになる情報をお届けしています。
たけし退社で事務所混乱
3月31日付でビートたけしさんがオフィス北野を退社し独立することになりましたね。「ボンジョビ」から「ジョン・ボンジョビ」が抜けるようなものだ、といった話題もありました。そして相方のビートきよしさんもオフィス北野を退社するそうです(新しい所属先はたけしさんの所ではないらしい)。個人的にはきよしさんもオフィス北野に所属していたことにビックリしましたけど(笑)
事務所の大黒柱が独立し、規模縮小など現在も模索を続ける森社長は「三十数人のスタッフを半分以下に減らすなど今後、厳しい条件下でマネジメントすることを各タレントに説明してきた」そうで、たけし軍団の中にも退社するお弟子さんもいるようです。
オフィス北野とジャニーズ事務所の違い
人気タレントの事務所退社にまつわる話題で、記憶に新しいのが「SMAP」の解散と3名の退社ですよね。「事務所が誇るエースの退社」という点ではこの2つのニュースは同じなんだけど、その後の「事務所の痛手」は随分と違いがありますよね。
その違いはあなたもすでにお分かりのように「次のエース」がいるかいないかの違いです。僕は趣味で草野球をやっているんだけど、ある大会に参加した時の話。この大会はトーナメント戦で優勝するまでには4試合くらいあった。スゴイ剛速球のピッチャーがいるチームがあって、初戦、二回戦と順調に勝ち進んだ。ところが三回戦目を迎えた時、そのチームは棄権を申し出て三回戦は不戦敗となった。棄権した理由は「エースの故障」。「2番手投手で戦えばいいのに」と誰もが思ったが、このチームは「このピッチャーさえいれば大丈夫」と2番手どころか、エースの他には一人もピッチャーがいなかった。
つまり、オフィス北野にはたけしさんに代わる「次のエース」を育ててこなかった。たけしさんの年齢を考えても、たけしさんほどでないにしろ、ある程度「稼げるタレント」を育てるべきだった。そうすれば今回のようなことになっても、事務所への影響は最小限で済んだかもしれない。
一方、SMAPが解散したジャニーズ事務所は、「次のエース」どころか「次の次のエース」や「次世代のエース」も絶賛活躍中で、SMAP解散の影響が全くないとは言わないけど、少なくともオフイス北野ほどの大きな混乱はない。
お客をどこにつけるか
この両者の違いは何かというと、「お客がどこについているか」の違いである。タレント(たけしさん)にお客がついていたオフィス北野に対して、ジャニーズ事務所は会社にお客がついている。会社についているお客をたまたまSMAPが担当していたに過ぎない。
別の例を挙げると「AKB48」の場合は、「〇〇推し」の言葉もあるように一見するとタレントにお客がついているように見える。しかし、前田さんとか大島さんとかのエースが卒業してもグループが変わらず人気を誇っているのを見てもわかるように「お客はグループ」についていると言っていいだろう。AKBの場合は、メンバーの所属事務所は別々のようなのでお客は「会社についている」とは言えず、グループつまりはAKB48という「ブランド」についていると言える。
お客が
・タレントについているオフィス北野
・会社についているジャニーズ事務所
・ブランドについているAKB48
こんなかんじに整理できるよね
あなたの会社はどのパターン?
これを実際の経営に当てはめると
「タレント」は2つに分かれる。1つは「名物社長」や「看板娘」のような「人物」にお客がつく場合。2つめは「商品」にお客がつく場合。芸能界ではタレントさんは「商品」だからね。
「会社」はそのまま「会社」。長年の実績とか、企業風土とか、知名度とか、そういった会社の信頼にお客がつく場合。
「ブランド」は同じ会社でも、顧客層別に「ブランド」が分かれている場合があるよね。飲食店で言えば同じ会社の経営でも、業態が違ったり、店名やコンセプトが違ったり。そういう「ブランド」にお客がつく場合。
まとめると
・タレント→①名物社長、看板娘、営業マン、店員 ②商品
・会社→社歴、実績、知名度、企業風土
・ブランド→シリーズ、業態、コンセプト
あなたの会社の場合、現状ではどこにお客がついてますか?そこをさらに磨いていくべきですか?あるいは、どこにお客を付けるのがベストですか?どこにお客がつけば成長を続けられますか?
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